「オトメン(乙男)」作者・菅野文が、スコットランドを舞台にした薔薇戦争を仄暗く美麗に描く『薔薇王の葬列』

歴史物としても、少女漫画としても満点の面白さ！
「オトメン(乙男)」作者・菅野先生の美麗な絵とともにぜひお楽しみください！

ブロマガ発見！僕の私の電子書籍にて
本書『薔薇王の葬列』を紹介中！！



　薔薇戦争とは、百年戦争後のスコットランドを舞台とした、ランカスター家とヨーク家による数十年におよぶ内乱である。薔薇戦争と呼ばれるのは、ランカスター家が赤薔薇、ヨーク家が白薔薇を徽章としていたことに由来する。世界史の授業で、その典雅な響きに心惹かれた乙女は多いのではないだろうか。

　様々な創作作品のモチーフとして取り上げられてきた薔薇戦争であるが、中でも最も有名なのはシェイクスピアによる歴史劇『ヘンリー６世』三部作と『リチャード３世』である。今回ご紹介する『薔薇王の葬列』はこのシェイクスピアの『リチャード３世』を原案としている。『リチャード３世』の中で、主人公のリチャード３世は背の曲がった醜悪な姿の男で、周囲からは忌み嫌われている狡猾で残忍な希代の詭弁家として描かれている。 　

　『薔薇王の葬列』においても、主人公のリチャードは悪魔の子として、母親から疎まれている。しかし、それはただ単に容姿のせいではない。なんと、彼は...
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