魂から発せらるる漢の言葉、そのすべてが名言級である。『覚悟のススメ』

「雑草などという草はない」
　ちょっと古臭い言い回しの覚悟のセリフは読んでいて真似したくなる抗いがたい魅力があった。
　勢いと熱さに当てられながら、ちょっと常軌を逸した感性の物語に酔う酩酊感みたいなものがあるマンガ。

ブロマガ発見！僕の私の電子書籍にて
本書『覚悟のススメ』を紹介中！！



　この作品が週刊少年チャンピオン誌に連載されていたのは、1994年から約２年間。始まってすぐマンガ好きの間で話題になり始め、単行本になると特にマンガ専門店などで強くプッシュされるようになり一気に読者層が拡大した。筆者は少し遅れて第４巻くらいが出た頃から読み始めたのだが、その頃には（ちょっとマニアックな）マンガ好きにとって必読書みたいな言われ方までされていたのではないかと思う。

　当時のコミックスは、第１巻の表紙からしてかなり血なまぐさい。主人公葉隠覚悟（はがくれかくご）の顔面が、半分はものものしい鉄仮面に覆われ、もう半分が血みどろになっている。読み始めれば、地殻変動で瓦礫の山と化した東京で、化け物じみた巨漢の裸体女性が、学生服の女の子を掴み上げ...


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