一途な美少女の裏の顔は、圧倒的な戦闘能力を持ち、自分が『嫌だ』と感じた人間を葬り去る殺人鬼なのであった。
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本書『殺戮姫』を紹介中!!
ここ数年でぐっと身近に耳にするようになった『サイコパス』という単語。同名アニメ作品のヒットもあり、興味を持っている方も少なくないのではと思う。そんな中、『特攻天女』で一躍名を馳せたみさき速先生が2007年に週刊少年チャンピオンにて短期集中連載された本作『殺戮姫』は、この時代としては非常に示唆に富んだ内容で、読むものを惹きつける。
主人公の一人、石動王士(いするぎ おうじ)。幼いころの夢は『正義の味方』。成長した今は冴えない男子高校生。特にグロ耐性は人並みで、悲惨な死体なんて見た日には、吐いてしまって一日気分が悪い。そんな彼を慕うのが森川流(しんかわ るう)。周りから羨望の眼差しで見られる美少女で、少し頭は足りないものの、王士一筋の一途な性格である。そんな彼女の裏の顔は、圧倒的な戦闘能力を持ち、自分が『嫌だ』と感じた人間を葬り去る殺人鬼なのであった。
本作のミソは、殺人者はるうであるにも関わらず、その決定権を王士が握っている点だ。るうは人間的な倫理観に薄く、『嫌だ』と思ったものを単純に殺そうとするのであるが...
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