男は妊娠も出産もできないけど、妻の支えになることはできる。『コウノドリ』

　産婦人科は新しい生命が誕生する奇跡の現場でありながら、命が失われる場所でもある。
　この作品は、そんな産婦人科病院を舞台に、医師や訪れる患者たちの生と死を正面から見据えたドラマを描いた作品だ。

　今年２月に日本テレビの『人生が変わる１分間の深イイ話』で作中の１エピソードが実写ドラマ化されているのだが、この作品なら連続ドラマにしても人気が出るかもしれない。

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　病院や診療所を身近な存在と感じるかどうかは、利用状況にもよるし人それぞれだが、地域にあって欲しい施設ではあるし、一生の間に一度も利用しないという人も少ないのではないかと思う。

　病院にもいろいろあって、内科や外科は利用する機会も多いが、逆に利用する機会の少ない診療科目もけっこうある。産婦人科も、どちらかといえば機会の少ない科目に入るだろう。少なくとも、男性は診察を受ける機会がまずないだろうし、女性であっても特定の状況になければ頻繁に訪れる場所ではない。それこそ、一生の間に一度も利用しなかったとしても不思議ではない科目といえる。今回紹介する『コウノドリ』は、その産婦人科病院を舞台に、医師や訪れる患者たちのドラマを描いた作品だ。

　他の理由もあるだろうが、産婦人科を訪れるのは主に妊娠・出産に関する場合が多い。しかし...


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