今現在、日本は資本主義国家であるが、それに伴う経済の仕組に精通しているとか勉強したことがある、という方はそれほど多く無いのではないだろうか。
本作『市場クロガネは稼ぎたい』は、そんな経済の仕組みを、学園ものという馴染み易い枠組みに入れてエンターテイメントとして描いた作品だ。
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『市場クロガネは稼ぎたい』を紹介中!!
主人公の市場クロガネ(いちば クロガネ)は市場財閥の御曹司。立場柄、小さい頃から一流と名のつく多くの人物と出会ってきたため、相手を一瞥して彼らが何者か、どのような人物なのかが分かるという能力を持つ。そして、そんな努力や研鑽を積んできた人物たちに高い価値を感じるのである。しかし、そんな能力を持つ一方で、クロガネ自身は御曹司。ほとんどは家の力で手に入れたもので、自分の力で手に入れたものは少ない。そんな自分を変えたいと、クロガネはとある学校へ通うことを決意する。それが、私立学円園学園。ここは偏差値も内申書も関係なく、生徒自らが稼いだ金額が評価となる一風変わった学校である。小売、金融、土木......形態は問わない。しかしながら、クロガネは入学初日にとある理由から1億(単位は学円)の借金を背負ってしまい、月に300万の返済が滞れば即刻退学という状況に追い込まれてしまう......。
本作の見どころは、まず、その『お金を稼ぐ人が偉い』というシンプルながら学園モノとしては奇抜な設定だ。生徒たちは...
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